正倉院展
平成19年10月27日→11月12日まで奈良国立博物館にて正倉院展が開催された。今回の展示は、聖武天皇時代の遺愛品や大仏開眼会における献納品や仏具、天平時代の染織品、遊戯具、文房具、文書、経典などで正倉院宝物の全容を概観できる内容とのことであった。天平のロマンに触れようと思い立ち、閉館が迫った11月10日朝一番列車にて奈良へと出発。帰路近鉄奈良駅を出たのは夕方7時過ぎであった。展示品の中で、私が最も驚いたのは公文書類であった。律令制のもと、各国では正税帳(しょうぜいちょう)なるものが作られていたことである。正税帳とは決算報告書のことで、現存するのは「天平四年佐渡国正税帳」もう一種は年不詳の同じく「佐渡国正税帳」であった。当時国を支える財政基盤は、租・庸・調という現物納租税(現在で言う数々の税金)であたことは学校の歴史の教科で習うことではあるが、これをより実行力あるものとするためか戸籍が作られていたことには改めて驚きました。その記載内容をみると各戸ごとの、戸主の姓名、構成員数、構成員全員の続柄、名、年齢など、記載順序は戸主との血縁関係の近い順で、始めに男性次に女性と続く。また戸籍は、律令制に従い6年おきに各国が作成し中央政府に提出したと言う。さらに、当時は一般の人々に臨時的に食料を支給する賑給(しんごう)という政策が行われたという。これは一つは災害等により食糧不足に陥った地域の住民に対する場合と、もう一つは国家的な慶事や凶事を契機として実施された。【今で言う扶助福祉政策であり恩赦とでも言われるものでしょうか?】大宝律令(西暦701年制定)、施行により、現在へ通じる国家の基盤が整えられていったことに改めて驚いたしだいです。東大寺大仏殿・正倉院・春日大社・興福寺など周辺を散策し、博物館前での5時からの燈花会を鑑賞し、有意義な1日を過ごすことができました。現在平城宮跡で太極殿の復元作業が行われているが、完成の後には是非行きたい。今回で奈良は4回目(周辺の史跡を含め)だが、次回は再度新たなロマンを求めて明日香・橿原方面へ、と思いつつ。
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